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6月18日(土)、「南砺市人権の集い」を開催いたしました。(講師:蓮池薫氏)

人権について考えよう!

情報発信元:南砺で暮らしません課

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蓮池薫氏

 南砺市人権擁護委員の日頃の活動(人権相談、啓発活動、人権の花、未就学児等対象の人権人形劇など)の報告後、中川優衣さんの人権作文発表(第34回全国中学生作文コンテスト富山県大会奨励賞受賞 ※当時中学2年生時の作文)を行いました。
次に、1978年に北朝鮮に拉致され、2002年に帰国した蓮池薫さん(58)の講演「演題:夢と絆」です。

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蓮池薫氏の講演の様子

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人権擁護委員の活動発表

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中川優衣さんの人権作文発表

 6月18日(土)、城端伝統芸能会館じょうはな座にて「南砺市人権の集い」を開催いたしました。

蓮池薫さんは、拉致当時の状況や24年間におよんだ北朝鮮での暮らし、家族への思いを交え、拉致の問題を来場者に訴えかけました。以下は講演の要旨です。
 
 1978年7月31日。新潟県柏崎市の海岸で今の妻・祐木子さんとデート中、流暢な日本語の男からかけられた言葉「たばこの火を貸して」が全ての始まりでした。
 いきなり顔面をなぐられ、引きずられ、抑え込まれた。そして長い袋に入れられゴムボートで沖に停泊している船に乗せられチョンシンに上陸。その後平壌の招待所(工作員を育てあげる場所)へ。同じく拉致された祐木子さんとは別々とされた。
 拉致されてからの10日間は恐怖のみの日々。死にたい、けど勇気が無い、いや死んでたまるかとの思いがあった。夢・家族との絆・選択の自由という人生全てが一瞬にして奪われた。
 拉致されてから1年2カ月後、遠い招待所へ移され祐木子さんと再会し、その後結婚。再開できたのは、同じように拉致されたレバノン人女性が海外でのスパイ活動の実習中に逃げ出す事件があり、逃げ出さないようにとの北朝鮮の方針転換による配慮もの。実際2人は子供を2人授かり北朝鮮で生きる覚悟をとることになります。
 工作員養成から語学教員そして翻訳の道へと進んだ。家庭では子供が生まれて人生が変わった。とともに子供の将来への心配が大きくなった。帰れる可能性が少なく日本語も教えられず、朝鮮人として育てた。日本語を教えると工作員にさせられるかもしれない。不慣れな朝鮮語であり、当然子供たちも不信を感じる。在日朝鮮人だと子供たちに嘘を付いていた。
子どもたちは、100q離れた寮つきの学校に入った。招待所の存在が秘密のため、通わせる学校が無かったからである。
 情勢は大きく変わってきます。91年の社会主義国ソビエトの崩壊、95年以降の深刻な食糧難、中国との関係の変化など、経済協力を他国から得るために北朝鮮は拉致を認めるようになりました。
 とうとう2002年10月、私たちは日本に一時帰国することに。二人の子供は北朝鮮に残したままであり不安であった。嬉しさよりも不安が大きかったが、日本の家族にも会いたかった。戻ってきて東京の発展に大きく驚いた。
 家族との再会。団欒の中で母親がぶち切れた。兄の透の言葉「北朝鮮に帰るな」に喧嘩となり、24年ぶりに会ったというのに兄弟喧嘩している二人に母がぶち切れたのだ。
 「子供は取り戻すから帰るな」 との家族の言葉、「子供がいるから帰らなければ」との自分の思いで葛藤することに。友達も集まり「日本に帰っての子供の教育に心配は必要無いよ」と教えてくれ、もう少し頑張れば子供を返してくれると思うようになった。妻とも喧嘩したが必死に説得した。一方、北朝鮮からの揺さぶりである子供の手紙やビデオレターが届き根競べの日々となった。
 そして子供を待つこと1年半後の2004年5月、ようやく日本に子供たちが帰ってきた。夢と絆を取り戻すことができた。
 今もなお、拉致被害者や特定失踪者が北朝鮮に数多く残っている。自分と比べて多くの時間を費やし、残された方には時間が無い。心が擦り減る期間が長すぎる。帰国者の存在を知っているはずなので、なぜ自分は帰れないのかと思っているはず。残された家族の年齢を考えても時間が無い。
 日本の政府に頑張ってほしい。マスコミの取り扱いが少なくなってきているが、まだまだ国民の関心は高い。多くの残された方に“夢”と“絆”を取り戻してほしい。

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  • 最終更新日:2016年6月18日(土曜日) 21時00分
  • ID:2-3-12145-16334
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