古道「道宗道」を駆け抜ける

　10月4日(日)､かつて信仰心篤い妙好人｢赤尾の道宗｣が長年通い続けた上平地域赤尾の行徳寺から井波別院瑞泉寺までを結ぶ古道｢道宗道｣を舞台に､｢第2回世界遺産五箇山･道宗道トレイルラン大会｣が開催され､ロングコース(行徳寺〜瑞泉寺:35km)に224名､ミドルコース(たいらクロスカントリースキー場〜瑞泉寺:26km)に134人､ショートコース(よいとこ井波〜八乙女峠〜瑞泉寺:10km)には75人のランナーが出走。早朝からの雨でぬかるんだ上に起伏の激しい国内屈指の難コースに挑みました。

　早朝から昨日までの天気予報を見事に覆す雨が降り､昨年大会と同様のウェットコンディションで迎えた今大会。悪天候の影響もあってから当初のエントリー数である511名(ロング:261名､ミドル:160名､ショート:90名)から幾分少なめの出走者数となりましたが､各コースに臨む選手の皆さんは気合十分。各コースのスタート時には雨も止み､それぞれ規定時間どおりに田中市長(ロングコース)､山田議長(ミドルコース)らの号砲にあわせて､爽やかに古道｢道宗道｣でのトレイルランをスタートさせました。
　もともと､粘土質の土壌がコースの大部分を占め､かつ細かい砂利や石コロ､雨風に打たれコース上に垂れるススキなどの山草が生い茂る野性味の溢れるコースは､朝からの雨によってより滑りやすくなり､ハードなコンディションでのレースとなりました。
　過酷な条件の中､ロングコースのチャンピオンの座を射止めたのは､土井陵さん(大阪府･34歳)。感想を伺うと｢雨のせいで湿っていて滑りやすかったけど､(地面が)フカフカとしていて気持ちが良く面白いコースでした。タイミングがあえば来年もまた出たいですね｣と答えてくれました。毎年8月末にフランスのモンブランで開催されるウルトラトレイル・デュ・モンブラン(UTMB)に出場されて以来､初めての国内レース参加ということでコースの全長などを考慮して参加を決意したという土井さんは､トレイルランを始めて2年目とのこと。国内の他トレイルラン大会にも参加され優勝経験もある実力者で､2位でゴールされた福井哲也さん(岐阜県･37歳)とも旧知の仲で爽やかな笑顔でお互いに健闘を讃えあっていました。
　赤尾の行徳寺からスタートし山深い古道｢道宗道｣を通り､木彫りのノミの音が響く本町通りや国内屈指の規模を誇る真宗寺院である瑞泉寺の境内でゴールを迎えるという国内でも珍しいパターンのコースを楽しむことの出来る特色あるトレイルランを参加したランナーはもちろん､沿道での応援に繰り出した市民の皆さんも満喫された様子でした。

【主な大会成績】
◎ロングコース
　1位：土井陵さん(大阪市)
　2位：福井哲也さん(岐阜県)
　3位：吉田岳生さん(福井県)
◎ミドルコース
　1位：佐伯涼平さん(富山県)
　2位：横山浩さん(富山県)
　3位：土屋隆正さん(富山県)
◎ショートコース
　1位：柴田太志さん(富山県・福野狂走組)
　2位：石元蓮さん(富山県・富山第一高校)
　3位：松田和也さん(石川県)

ご案内

問い合わせ先	フィールズスポーツデスク（五箇山・道宗道トレイルラン係） 電話番号　0475-47-3017

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