伝統のオオダレ作り
3月7日(木)、平地域の相倉合掌造り集落で、伝統的な雪囲いに使用される「オオダレ」の製作が始まりました。
二人で息を合わせて編み上げていきます
編み上がったオオダレ 寸法に合わせて両側を切りそろえて完成します。
オオダレを使用して雪囲いされた相倉の合掌造り家屋
オオダレは、秋の晴れた日に刈り取り乾燥させたススキをわら縄で編んで作る雪囲い材で、相倉集落では合掌造りなどの1階部分を覆って使用されています。集落では一度途絶えていましたが、10年ほど前に合掌造りの景観にはオオダレの方が合うことなどから世界遺産相倉合掌造り集落保存財団が製作を再開し、昨年は新聞などで取り上げられたことから、市内外の一般住宅からも注文が入り、45枚の製作を受注。今回はそのうち、残りの7枚を製作されます。
集落内の五箇山青少年ふるさとセンターでは、伝統を受け継ぐ平地域の石井惠美子さんと中田恭子さんがオオダレの製作を始め、お二人は乾燥したススキを数本重ね、先に「コマ」と呼ばれる木製のおもりを縛りつけたわら縄で束ねながら、息を合わせて編み上げていました。お二人にオオダレ作りについてお聞きすると「ススキの具合に応じて重ねるススキの本数や葉の部分を残すかどうかなどを調整しています。編み上げた後、最後に結ぶところが難しい」と教えてくださいました。
各住宅などの寸法に合わせたオーダーメードで、一日に出来るのは2枚程度とのこと。相倉合掌造り集落保存財団の中島仁司さんは「一般住宅用では『昔、雪囲いに使っていたオオダレをまた使いたい』と言って注文される方が多く、何よりお届けした際に喜んでもらえるのがうれしいです」と仰っていました。
問い合わせ先 |
世界遺産相倉合掌造り集落保存財団 電話番号 0763-66-2123 |
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南砺で暮らしません課