南砺市では、平成27年4月9日、相倉・菅沼集落の伝統的建造物群保存地区における建造物等の保存と整備の指針となる「五箇山合掌造り集落保存整備基準」を定めました。
相倉・菅沼集落は昭和45年より国指定史跡として保護が図られており、これからも引き続き文化庁の指導のもと史跡保存が行われて参ります。
今回の基準は、平成6年国選定の重要伝統的建造物群保存地区の制度に基づく保存整備計画を補完するための基準であり、集落内の建造物等の保存と整備に対する指針を明確化し、歴史的景観の維持・形成に役立てることを目的としています。
このことは、平成24年策定の「南砺市五箇山世界遺産マスタープラン」で掲げられた「現状変更等の基準の明確化」の方針に沿うものであり、地域住民の皆さんのご協力を得て取りまとめてきたものです。
五箇山合掌造り集落保存整備基準は、次の3つの基準から構成されています。
1「修理基準」・・・特定物件の保存行為に対し、歴史的風致の維持・形成を図るために必要な事項を定める。
2「修景基準」・・・非特定物件の整備行為に対し、歴史的風致との調和を図るために必要な事項を定める。
3「許可基準」・・・非特定物件の整備行為に対し、歴史的風致を損なわないものとして許可できる事項を定める。
ここで特定物件とは、南砺市相倉伝統的建造物群保存地区保存計画ならびに南砺市菅沼伝統的建造部群保存地区保存計画によって、伝統的建造物(建築物・工作物)と環境物件に決定しているものをいい、非特定物件はこれ以外のものをいいます。(関連書類をご参照ください)
修繕・模様替え・新増改築等に伴う保存整備等の行為の「五箇山合掌造り保存整備基準」への適合判断は、市教育委員会が行います。判断が難しいものは地域関係者・学識経験者等からなる南砺市伝統的建造物群保存地区保存審議会<伝建審>に諮問して意見を伺うこととしています。
該当する行為をご検討の際は、お早めに文化・世界遺産課へご相談ください。
文化・世界遺産課