平成16年11月 1日に『五箇山地域(上平・平・利賀地区)農地保全継続創造特区』が内閣総理大臣より認定を受けました。「特区とは何なのか?」「特区の認定を受けたことによって今までと何が違うのか?」等、認定を受けた『五箇山地域(上平・平・利賀地区)農地保全継続創造特区』の概要についてご紹介します。
@特区とは何なのか?
構造改革特別区域(特区)制度とは、地方公共団体や民間事業者の自発的な立案により、地域の特性に応じた規制の緩和を導入する特定の区域を設け、構造改革を進めることを目的としている制度です。
A特区の認定を受けたことによって今までと何が違うのか?
@の制度に基づき、南砺市では、五箇山地域全域を特区の対象区域として設定し、農地法第3条における農地取得下限面積の緩和を実施します。現在の農地法では、非農家が農業経営を目的に農地を取得される場合や、経営農地面積が50a以下の農家が農地を取得される場合、取得後の経営農地面積が50a以上でなければ農地は取得できないと規定されています。しかし、今回の特区認定により農地取得後の経営農地面積が10a以上になれば農地を取得できるようになります。五箇山地域は、いわゆる「棚田」と言われる傾斜農地が地域全体の農地の大半を占め、圃場1区画の平均面積が約10aであるため、農地の集積が農業経営の効率化に直結しない地域特性を有しています。農地取得下限面積を10a以上に緩和することにより、1筆からの農地取得及び新規就農者の初期投資の抑制が実現可能となります。
B『五箇山地域(上平・平・利賀地区)農地保全継続創造特区』の目指すべき姿
五箇山地域では、近年の米価の低迷や高齢化による農業労働力の低下に伴い、地域の生産体制は弱体化の傾向にあります。そこで、こうした状況を打破するために、「農業公社」を設立し、現在、農作業受委託の促進や耕作放棄地の発生防止等を通して、農地の保全に努めています。それによって、耕作放棄地は減少傾向にありますが、この特区認定を契機として、意欲ある担い手の農地取得を活発化させ、また都市住民の入域による新規就農も創出し、農業公社との二本柱による地域農業の振興と地域の活力向上及び地域農地の保全を図ることを目的としています。
豊富な水資源と大自然、歴史・文化に恵まれた五箇山地域で農業への取り組みをお考えの方は農林振興課特産振興までお問い合わせください。
農政課