得票数が小数点単位になる理由です。

 選挙の開票結果を見てみると、しばしば、得票数が小数点単位の候補者(政党)がいます。なぜ得票数が小数点単位になるのでしょうか?

票は按分されることがある

 得票数が少数点単位になるのは、得票数の計算方法に「按分」という仕組みがあるからです。
 公職選挙法第68条の2の規定により、候補者の中に同一の氏名、氏又は名の候補者が2人以上いる場合で、投票用紙にその氏名、氏又は名のみを記載した投票があった場合は、その投票をそれぞれの候補者の得票数の割合に応じて分けることになっています。これを「按分」といい、この仕組みにより、得票数が小数点単位になることがあります。また、按分の対象となる票のことを「按分票」といいます。

按分票の計算方法

 按分票の計算式は、次の式で定められています。
 按分された得票数=按分票×候補者の得票数/按分される候補者の得票数合計
(注意)小数第4位以下の端数は四捨五入しないで切り捨てますが、得票差が僅少な場合は切り捨てないで分数で表します。

按分票の計算例

  1. 候補者に「南砺太郎」・「南砺花子」・「北陸太郎」という者がいて、それぞれの得票数は、南砺太郎が1,000票、南砺花子が500票、北陸太郎が100票であった。
  2. 「南砺」とだけ記載された投票が100票あり、また、「太郎」とだけ記載された投票が50票あった。

 このとき、「南砺」とだけ記載された投票は、「南砺太郎」・「南砺花子」どちらに対して投票したのかが分かりません。同様に、「太郎」とだけ記載された投票は、「南砺太郎」・「北陸太郎」どちらに対して投票したのかが分かりません。したがって、「南砺」とだけ記載された投票及び「太郎」とだけ記載された投票をそれぞれ按分し、それぞれの候補者の得票数に加算します。

  • 南砺太郎の得票数
    • 【ア.「南砺」とだけ記載された投票の按分得票数】
       100票×1,000票/(1,000票+500票)=66.666票
    • 【イ.「太郎」とだけ記載された投票の按分得票数】
       50票×1,000票/(1,000票+100票)=45.454票
       したがって、南砺太郎の得票数は、1,000+66.666+45.454=1112.12票となります。
  • 南砺花子の得票数
    【「南砺」とだけ記載された投票の按分得票数】
     100票×500票/(500票+1,000票)=33.333票
     したがって、南砺花子の得票数は、500+33.333=533.333票となります。
  • 北陸太郎の得票数
    【「太郎」とだけ記載された投票の按分得票数】
     50票×100票/(100票+1,000票)=4.545票
     したがって、北陸太郎の得票数は、100+4.545=104.545票となります。

投票の際は、正確に候補者の氏名を記載しましょう!
 上記の例のように、「南砺」とだけ記載された投票は、少なくとも、「南砺太郎」又は「南砺花子」のどちらかに投票しようとしたものなので、投票者の意思をなるべく反映させるべく、その投票を全て無効にはしないで、按分という仕組みが採られています。
 しかし、投票は、投票所に掲示している「候補者氏名掲示」の記載どおりに候補者の氏名(政党の名称)を記載するのが原則です。記載内容によっては、せっかくの投票が無効になることもあるので、投票の際は、候補者の氏名(政党の名称)の正確な記載をお願いします。

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