「白川郷・五箇山の合掌造り集落」が世界遺産に登録されてから30周年を迎えるのを記念した「世界遺産サミット」が、11月29日・30日の2日間に渡り南砺市内で開催されました。

 

初日は、なんとエナジー文化創造センターヘリオスを会場に、世界遺産を有する22自治体の首長や職員、市民ら約140人が参加しました。
田中市長が「人が暮らしている世界遺産。小さな集落が守ってきた文化を、未来につないでいくことが我々の責務」と開会の挨拶を述べ、続いて、國學院大学観光まちづくり学部の西村幸夫学部長が基調講演を行い、「歴史、文化、自然とともにある魅力を次世代へ繋ぐためには、訪れた人に集落の成り立ちや物語を正しく理解し伝えていくことが大切」などと話されました。
パネルディスカッションでは、相倉史跡保存顕彰会の中田拓郎会長、越中五箇山菅沼集落保存顕彰会の中島慎一会長、NPO法人日光門前まちづくりの岡井健理事長、白川村役場観光振興課の小瀬智之主幹が、「世界遺産の保存と活用」をテーマに話し合いました。
世界遺産の保存のために生活が制限される現状やオーバーツーリズムへの対策、担い手不足など、それぞれの課題を共有し、「課題解決には世界遺産に暮らす人々だけでなく、外の住民や企業なども巻き込んで進めていくことも大切」などと話し合いました。
また、集まった自治体職員らと意見交換を行うワークショップも行われました。


2日目は、平若者センター春光荘を会場に行われ、オープニングアトラクションとして南砺平高校郷土芸能部が「こきりこ」「お小夜節」「麦屋節」を披露。スペシャルトークとして多摩大学の河合敦客員教授が、合掌造り家屋で生産されていた塩硝や生糸生産の歴史的な価値を解説し、観世界遺産・五箇山の魅力について話されました。
世界遺産サミットの最後には、南砺市、白川村、岩手県平泉市、栃木県日光市、静岡県富士宮市、奈良県吉野町の首長らによる「首長サミット」が行われ、世界遺産の保存継承に向けた取り組みや課題を共有しました。
担い手や後継者不足が共通の課題としてあがる中、「文化遺産は人の心を支えてくれる。世界から尊敬される日本文化を守っていこう」などと認識を共有しました。
 

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